問題は気づかないうちに始まっている
最近部下がなかなかいうことを聞いてくれない、なんてことはありませんか?
部下が生意気だったり、仕事にやる気を出せないタイプだということもあることでしょう。
しかし、部下があまり進捗報告をしなくなったり、いうことを聞かなくなっていたりするとき、部下だけのせいにすることはできません。
だからといって上司の能力が足りてないかというと、じつはそうでもないこともあります。
どうして部下に無視をされてしまうのか、じっくりと考えてみましょう。
そもそもこういう問題は、ある日突然発生するのではなく、きっかけはもっと前にあるものです。
人間関係、業務の仕方、ここ最近の部下との関係を振り返ってみてください。
部下が不満そうにしていたり、報告を少しさぼっているようなことがあったのではないでしょうか。
普段なんとなく気にはなっていたことをそのまま放置してしまうと、大きな問題になってしまうことも。
上司を無視する部下がいると発生する問題
上司を無視する部下が一人でもいると、その空気は周囲にも広がっていきます。
問題なかったはずの他の部下からも無視されるようになり、人間関係が不安定になります。
また、「誰かを無視する」というネガティブな空気は陰口やパワハラなどの他のネガティブな問題を引き起こす土壌になります。
たった一人の部下から、チームや会社が崩壊する危険性もあるのです。
その他、部下が上司を無視して仕事を進めると、仕事のフローや責任系統が曖昧になってしまいます。
築き上げてきたフローが崩壊してミスや問題が発生しやすくなるだけでなく、そのミス・問題の発覚が遅れたり、上司が責任をとれなかったりと、被害が拡大してしまうことも。
コミュニケーション不足は仕事の品質や効率を落としてしまうことにつながります。
仕事ができる人ほど落ちる罠
あなたは部下のことをどう思っていますか?
もしかすると、自分がいなければダメな奴だと思っていませんか?
あまり部下に頼ったり指示したりせず、自分で何でも解決してきたのではないでしょうか。
それはときには頼れる上司として映ることもあるでしょう。
しかし、逆に自分が仕事も振られず、頼られなかったらどう思うかを考えてみてください。
信用されてないと思い、仕事へのやる気もそがれてしまうのではないでしょうか。
このような心理が、部下の心に芽生えてしまっている可能性があります。
仕事をチームでやっていることを忘れないようにしましょう。
不信感を改善しよう
ほかにも、問題を報告しても特に親身になって聞いてもらえなかったり、意見を無視され続けたりすると、上司に不信感を抱いてしまうことがあります。
たしかに、上司に頼ってもしかたがないと思ってしまっては、報告や相談がおろそかになってしまっても仕方がありません。
上司からすればたいした問題でないことに思えても、まだまだ経験の浅い新人であれば、不安に思ってしまうことも多くあるのです。
部下がいる以上、面倒を見るのも上司の仕事ですし、きちんとした信頼関係を築ければ、仕事で頼れる戦力にもなってくれます。
部下との関係がよくて悪いことはほとんどないのですから、仕事を円滑に進める上では、部下の信頼を得ることが必須といえるでしょう。
こうした問題は一度起こってしまうと難しいかもしれませんが、じっくりと話し合ったり、部下の話を聞く時間を設けたりすれば、解決する可能性もあります。
諦めずに、根気よく関係改善に勤めましょう。
部下に丁寧なフィードバックをしてみよう
部下の仕事に対し、適切なフィードバックができていますか?
もし部下の仕事に対し何もフィードバックを返していないなら、あなたを無視する部下はむしろ、あなたに無視されていると感じているかもしれません。
部下の仕事に何か不備があれば指摘するのは当然上司がやるべきことですが、不備がなかったとしたら、不備がなかったことを評価し、ほめてあげてください。
不備を指摘する際にも、ダメだったところだけでなく、良かった点も添えてフィードバックを返せば、部下は上司がきちんと自分の仕事を見てくれているのだと受け取ってくれます。
フィードバックを返すときに重要なのは公平で公正な視点を持つことです。部下の間で対応に差があると思われてしまうと、不満の発生源になってしまうことも。
フィードバック内容が上司の主観のみに基づいていてもいけません。
何がどうしてダメなのか、何がどうして良かったのか、論理的に説明できるように心がけてください。